妊娠中にはどのような運動がいい?気をつけるポイントとおすすめの運動方法4選

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妊娠中にはどのような運動をするのがいいのか、気をつけるべきポイントがあるのか、気になりますよね。妊娠前から日常的に運動する習慣があった方は続けてもいいのか疑問に思うでしょう。妊娠中の運動は転倒や落下の危険性があるものや、長時間立ったままの姿勢で過ごすような運動は避ける必要があります。

この記事では妊娠中におすすめの運動方法、妊娠中に運動する効果、運動する際に気をつけるべきポイントについて解説します。適切な運動方法を理解して、健康的なマタニティライフを送るための参考にしてみてください。

妊娠中におすすめの運動方法4選

妊娠中に適度な運動をすることは、太り過ぎを予防し、安産につながります。安定期に入る妊娠5ヶ月以降、主治医に運動をしてもよいか相談の上、無理のない範囲で楽しみましょう。ここでは、妊娠中におすすめの運動方法を4つ紹介します。

マタニティウォーキング

特別な道具も必要なく、手軽にできる有酸素運動です。はじめは20〜30分程度を目安に、慣れてきたら1時間を目標に続けてみましょう。

妊娠中は、1週間に中等度から強度の有酸素運動を150分以上行うのがよいといわれています。ウォーキングでの中等度とは、息が切れない程度に、ゆっくり歩くのではなく少し速く歩くというイメージです。息が切れると有酸素ではなく無酸素運動になってしまうので、息が切れないよう注意してください。

ウォーキングに出かける際には、急な体調不良に備えて下記のアイテムを持参しておくことが重要です。

・母子健康手帳

・産院の診察券

・携帯電話

・水分補給のための飲み物

体調が悪い時やおなかの張りを感じたら、無理せずに中止しましょう。

マタニティヨガ

マタニティヨガは妊娠中に起こりやすい腰痛や肩こり、むくみなどの解消に効果的です。お産に役立つ筋肉を整え、呼吸法や瞑想によるリラックス効果も期待できます。専門家の指導のもと、無理なく行いましょう。ヨガを行う際には滑って転倒しないよう、ヨガマットを敷いて足元に十分注意してください。

マタニティスイミング

マタニティスイミングは、水の浮力を使うことで筋肉や関節の負担を軽減させるため、けがの心配が少ないスポーツです。浮力のおかげで陸上よりも動きやすく、お腹が大きくなっても重さをあまり感じずに行えます。腰痛や肩こり、むくみなどを予防したり改善したりすることにも効果的です。

水中でお産に役立つ全身運動を行うほか、陣痛の際に役立つ呼吸法の練習もできます。専門のインストラクターがいる施設で行えば、より安心して楽しめるでしょう。

マタニティエアロビクス

酸素を効果的に体内に取り入れる全身運動のエアロビクスを、妊婦さん専用につくり変えたエクササイズです。腰痛や肩こり、むくみ、便秘などの改善に効果的です。一定時間続けて運動をするので、お産を乗り切る体力と持久力の向上も期待できます。

出産直前まで取り組める有酸素運動を基本としたエクササイズですが、他の運動に比べると運動量が非常に大きいため、行う前には必ず主治医の許可をもらってください。

妊娠中に運動する効果

妊娠中の適度な運動には、下記のような効果が期待できます。

・太り過ぎの予防

・腰痛、肩こりの予防

・冷え性、むくみの改善

・健康と身体機能の増進、維持

・気分転換、ストレス解消

もともと運動嫌いでスポーツの習慣がなかった方が、妊娠を機に無理に運動を始める必要はありません。とはいえ上記のような効果があることを意識して、少し早歩きで散歩をしてみる程度の運動は、ストレス解消にもつながるためぜひ取り入れてみましょう。

妊娠中の運動で注意するべきポイント

妊娠中の適度な運動には、体力の向上や気分転換などさまざまなよい点があります。とはいえ健康状態や妊娠の経過によっては運動をしない方がよい妊婦さんがいたり、運動を中止したりしなければいけないなど、注意するべきポイントがあります。ここでは妊娠中の運動で注意するべきポイントを2つ紹介します。

運動を避けた方がよい妊婦さんの特徴

妊娠中の運動にはさまざまな効果がありますが、リスクの高い妊婦さんの場合には運動をするべきではありません。運動を避けた方がよい妊婦さんとは、下記項目に当てはまる方です。

・双子、三つ子など多胎妊娠の方

・流産、早産の恐れがある方

・前置胎盤と診断された方

・妊娠高血圧症候群と診断された方

・重度の貧血の方

これらの項目に当てはまる方は、運動をすることで妊婦さん自身や赤ちゃんの健康に悪影響が出たり、早産のリスクが高まったりする恐れがありますので、運動をするのは控えましょう。上記項目に当てはまらない妊婦さんも、運動を始める前には主治医から許可をもらい、体調がすぐれない時やおなかの張りを感じた時には、運動をするのは控えてください。

運動を中止した方がよい場合とは

妊娠経過が順調な場合でも、下記のような兆候がある時にはすぐに運動を中止してください。

・おなかの張りを感じた時

・出血が見られた時

・急激な体温の上昇を感じた時

・切迫流産や切迫早産の兆候を指摘された時

・お産の兆候が見られた時

あきらかな体調不良がなくても、いつもとは何かが違うという身体の異変を感じた際には、運動するのを控えましょう。妊娠中にはすこしでも違和感を感じたら、やめておこうと自分にストップをかける感覚を大切にしてください。

妊娠前から運動をする習慣のあった妊婦さんの場合には

妊娠前から日常的に運動をする習慣があった妊婦さんは、体調に合わせて運動をすることが重要です。妊娠初期のころに妊娠に気づかず、そのまま運動を続けていたという場合もあるでしょう。

流産などの心配をされる妊婦さんもいらっしゃいますが、妊娠初期の母体の運動量は、流産にはほぼ影響がないといわれています。妊娠12週未満で起こる流産の原因は、胎児側の染色体異常である場合がほとんどなので、あまり気にしすぎないようにしましょう。

とはいえ、妊娠中には不向きな運動もありますし、妊娠経過に異常がみられる場合には、すぐに中止する必要があります。妊娠が分かった時点で、続けてもよいか医師の判断をあおぎましょう。

避けた方がよい運動方法

妊娠中には、転倒しやすいスポーツや腰への負担が大きい動きなど、避けた方がよい運動方法があります。ここでは、妊娠中に避けた方がよい運動方法をいくつか具体的に紹介します。

転倒や落下などのリスクがある運動

妊娠前から慣れ親しんだスポーツでも、妊娠中にはおなかが大きくなりバランスが取りづらく、転倒や落下のリスクが高まります。 

下記のような運動方法は避けてください。

・ダンス

・スキー

・スケート

・サーフィン

・乗馬 など

激しいジャンプなどの動きは早産のリスクを高めます。ダンスは慣れている方でも、基本的な動作にとどめることがポイントです。サーフィンは海に入ること自体がハイリスクなため、控えてください。

他人との接触が多くけがのリスクがある運動

他人やボールとぶつかる可能性が高いスポーツも、けがのリスクがあるため避けましょう。ジャンプしたり走ったりする動きは、身体への負担が大きく、転倒の危険性もあります。

下記のような運動方法は避けてください。

・バスケットボール

・バレーボール

・サッカー

・ボクシング など

点数で勝敗を競い合うようなスポーツは、つい夢中になり過剰に運動をしてしまい、トラブルにつながる恐れがあります。勝敗がなく、自分のペースで行える運動方法がおすすめです。

熱中症や脱水症状のリスクが高い運動

運動中に熱中症や脱水症状になると、ママにも赤ちゃんにも悪影響をおよぼすリスクがあります。

下記のような運動は避けてください。

・ホットヨガ

・ホットピラティス など

ヨガをするなら専門家の指導のもと、妊婦さん向けにつくられたマタニティヨガがおすすめです。その方が安産にも効果が期待できます。

その他上記の運動方法以外でも、身体をひねる動きや重いものを持ち上げるような動作は、腰やおなかへの負担が大きいためおすすめできません。海や山で行うようなスポーツも、体調が悪くなった時にすぐ対処ができないため、避けてください。

取り組みたいスポーツが上記の条件に当てはまらないかを確認し、ご自身と赤ちゃんの安全を第一に考え、適度にスポーツを楽しみましょう。

まとめ

妊娠中の運動には、体力を向上させたりストレスを軽減させたりと、さまざまな効果があります。

とはいえ、今まで運動をする習慣がなかった方が、妊娠したからといって無理に運動をしなければいけないわけではありません。慣れないスポーツに急に挑戦すると、けがをする恐れもあります。けがなどのリスクが少ないスポーツを選び、はじめは短い時間から、無理のない範囲でマタニティスポーツを楽しみましょう。

妊娠中の適切な運動方法を理解し、ご自身と赤ちゃんの状態と相談しながら、健康的なマタニティライフを楽しんでください。

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